BASEプロダクトチームブログ

ネットショップ作成サービス「BASE ( https://thebase.in )」、ショッピングアプリ「BASE ( https://thebase.in/sp )」のプロダクトチームによるブログです。

登壇するぞ!って決めてからトークするまでの流れ

こんにちは。Product Dev Divisionに所属している大津です。

PHPカンファレンス2021 のトーク募集が始まりましたね。 僭越ながら、私は過去にPHPカンファレンス20192020に2回登壇したことがあり、今年もトーク応募をしてカンファレンスを盛り上げていこうと思っています!

そこで今後登壇する人のお力に少しでもなればと思い、トークするまでの流れを私なりにまとめてみました。 ぜひ参考にしてみてください!

話したい内容を軽く決める

まずは話したい内容をなんとなく決めます。

これは普段から思っていることでも良いですし、社内向けドキュメントとして書いた内容でも良いです。 はたまた、誰も話してなさそうなテーマだから自分が話してみよう!みたいな動機でも良いです。

大事なのは自分がトーク準備の過程を楽しめそうなテーマであるか?ということです。

ターゲットを決める

どんな人に向けてトークをするのか具体化しましょう。 例えばWebエンジニアがターゲットだとしても、初心者〜上級者、フロントエンド〜バックエンドなど色んなセグメントがあります。 私はトークを聴く人のペルソナのようなものを、なんとなく作っています。

  • どのくらいの知識を持っているか
  • どんな課題感を持っているか
  • 自分が話したいことを知ることでどんな状態になるか

例えば私が過去に話したPHPerのためのテストコード入門では、以下のようなペルソナを考えていました。 参考にしてみてください。

ex.「PHPerのためのテストコード入門」ターゲット1

  • 職業プログラマなりたての新人エンジニア
  • テストコードを言われるがままに描き始めているが、テストコードを書くモチベーションが湧かない
  • 発表を聞いてテストコードを書く理由を知ることで、意味があることをしているんだとモチベーションを高めたい

ex.「PHPerのためのテストコード入門」ターゲット2

  • そこそこコードを書いているエンジニア
  • とりあえずテストコードを書け!と言っているが、何故テストコードを書かなければいけないんですか?と言われると言葉に詰まる
  • 発表を聞いてテストコードを書く意義を伝えられるようになりたい

ターゲットに合わせた登壇内容を決める

ターゲットが決まったら、ターゲットの達成したい目的を果たせるような登壇内容にしてみましょう。

例えばターゲットが職業プログラマなりたての新人エンジニアであれば、一部のマニアしか分からない内容を書く必要ありません。 逆にベテラン向けの話であれば、初歩的なことはある程度省いても良いでしょう。

この段階で、話すこと話さないことが決まるので、トークの最初に話すこと話さないことをスライドに載せても良いかもしれません。

プロポーザルを出す

トーク内容が決まったらプロポーザルを出しましょう。 プロポーザルとは、自分が話すトークの概要です。下記のようなトークの募集が始まった際に、プロポーザルを出します。

例として僕が今までに出したプロポーザルのリンクをいくつか貼ります。 拙筆ではございますが、どれも採択されたプロポーザルです。参考にしてみてください。

よくある採択されないプロポーザルについては、こちらのスライドが良くまとまっているので読むと良いでしょう。プロポーザル・アンチパターン - Speaker Deck

プロポーザルの構成についてはこちらのスライドが参考になります。登壇の可能性をあげる!カンファレンスプロポーザルの書き方のススメ - builderscon::blog

また、過去に採択されたトークを見て分析するのも良いでしょう。 トークの採択をするのはカンファレンススタッフですが、スタッフも人間である以上カンファレンスが盛り上がるかということやそれぞれの好みを軸に選ぶはずです。

例えば、10月に開催されるPHPカンファレンス 2021では、採択に関するルールで「採択者はPHPプログラマー歴が長い人から2年程度の短い人まで、過去登壇してくれた方を中心にお願いしております。」と書いてあります。 余裕があればこの辺りも見てみましょう。

トーク内容と構成を練る

無事採択されましたら、いよいよトークの内容を考えていきます。 私からトーク内容を練る上で、重要な点をいくつかまとめます。

十分に時間を割こう

目安ですが、私はスライド作成や発表練習などトークの準備時間を最低でもトークする時間 × 120分用意しています。

例えば、25分の発表であれば、25分 × 120分で50時間準備時間に費やしています。 ※LTはこの限りではありません

気をつけて欲しいのは、ここにはデモなどの環境を用意する時間は含まれていません。 作成する内容に合わせて、追加で時間を設けると良いでしょう。

想定外を考慮する

資料を作っていると、以下のようなことに陥ることがあります。

  • プロポーザルに書いた(想定していた)内容と違う点を見つけてしまった
  • 調べれば調べるほどよく分からなくなり、何もわからんという状態になる
  • 今伝えたいことが、今回のトークの時間だけでは足りないことに気づいた

この辺りはプロポーザルを書いた時点ではわからない不確定要素です。 できるだけ不確定要素は取り除いた方が良いものの、想定外はあるという前提で資料作成のスケジューリングをした方があとあと自分が楽になるかと思います。

1回トークのレビューをしてもらう

資料がある程度完成したら、一度他の人の前でトークしてFBをもらいましょう。

  • 誤字脱字などがないか
  • スライドに書いてある内容が本当に正しいか
  • 聞いている人が理解しやすいような構成、流れになっているか
  • トークの時間に間に合う分量か
  • 喋りのスピードは適切か

一番良いのは、トークのターゲットにあたる人と今回のトークテーマについて詳しい人へレビューをお願いすることです。

企業に所属している人は、スライドのレビューもしてもらう

スライドは、トーク中だけでなくトーク後のことも考えて作成しなければなりません。 基本的にトークで使ったスライドは、発表後も多くの人の目に触れます。

  • カンファレンスがトークの録画をしていて、後日カンファレンスに参加していない人や別のトークを聴講していて見れなかった人が動画を見る
  • 公開したスライドのURLが拡散されて、カンファレンスに参加していない人がスライドを見る

内容が企業にとって不都合がないか、広報へ確認の依頼を出しましょう。

また企業によっては、指定したスライドテーマを使うよう指示されることもあるかと思います。 その際には、作成したスライドが企業のブランドポリシーに反していないかのチェックをお願いしましょう。

カンファレンス当日にトークをする

いよいよカンファレンス当日です。

トークをするにあたって、考えておきたいのは質疑応答です。 事前に「こんな質問が出そうだから、その時はこう回答しよう」とかある程度考えておくと良いでしょう。

また、答えられない質問やいわゆるマサカリが来たときは、素直にわからないということを伝えましょう。 この辺りの話は、以下のスライドへ譲ります。 LT・登壇でマサカリに備えるたった一つの心得

トーク終了後

登壇お疲れ様でした!トーク後にぜひやってほしいことが2点あります!

スライド共有サービスにアップロードしよう

トークで使ったスライドを、slideshareやspeakerdeckなどでアップロードしましょう。 スライドのURLをツイート等すると、トークを聞いてくれた人だけでなくトークを聞いていない人の目にも触れるチャンスになります。

参考:大津のspeakerdeck

また、自分が登壇した内容のスライド一覧は、自分のポートフォリオの一部として活用できます。 ぜひ自身のブランディングのためにもアップロードしていきましょう。

懇親会にはできるだけ参加しましょう

懇親会では、スピーカーは比較的声をかけてもらえやすい立場にあります。 話す内容はトークのFBだったり、質疑応答だったり…トークした内容について貴重なご意見をもらえるチャンスでもありますので積極的に参加しましょう。

ただし体調不良だったり先約がある場合は、そちらを優先しましょう!(無理せず!)

前日まで徹夜でスライドを作っていたりすると、この懇親会がしんどくなり良いチャンスを逃してしまうかもしれません。 懇親会の参加も含めて、余裕を持ったスライド作りのスケジューリングをしましょう。

最後に

トークするまでの流れについてご紹介しました!

ちなみに弊社のSlackでは、外部カンファレンスへの登壇についてワイワイする #iikanji-conference-toudan というチャンネルがあります。 今後も外部カンファレンスへの登壇に向けてワイワイしていきます!