BASEプロダクトチームブログ

ネットショップ作成サービス「BASE ( https://thebase.in )」、ショッピングアプリ「BASE ( https://thebase.in/sp )」のプロダクトチームによるブログです。

サービスリリースから7年間使い続けた「BASE」のロゴをリファインしました

こんにちは。BASEでコミュニケーションデザイナーをしているszです。 この度リファインしたBASEのサービスロゴの制作過程を少しお話しできればと思い筆をとらせて頂きました。

目指したのはリブランディングではなくリファイン

創業から丸7年ほど、ネットショップ作成サービス「BASE」とショッピングアプリ「BASE」の顔となっていたサービスロゴ。今までのロゴはカラフルで愛らしくユーザーはもちろん社内のメンバーからもとても愛されていました。ロゴマークの部分である三角はアメリカ先住民族のテント「ティピ」で表していて、“インターネット上に小さな経済拠点をつくる”というプロダクトの想いを込めています。 そんなロゴですが、全く課題がないわけではありませんでした。 ティピの天辺部分の枝の処理が甘く少し視認性が弱かったり、ティピ全体の余白や角度が揃っていなかったりと細かく見ていくと、少し荒があったり、ロゴタイプの部分もカラフルな故に視認性が弱く、写真の上に載せたりすると文字の一部が溶けたり、白縁で処理して使う必要があったりとクリアしなければならない課題がありました。 しかしBASEというサービスのコアバリューは創業時から今も変わらず、アイデンティティの部分を大きく変えるのはまだ相応しいタイミングではないということもありました。 そこで目指したのが、サービスイメージを一新するのではなくリファイン(洗練)させることでした。

ロゴ制作者へのリスペクトを込めたインタビュー

今まで、BASEというサービスを支えてくれていたサービスロゴ。 創業当時にロゴを担当したデザイナーがどんな思いのもと作ったのか、ヒアリングするところからプロジェクトはスタートしました。改めてロゴのコンセプトや当時の制作の温度感やロゴタイプの選定プロセスをヒアリングしました。ロゴに紐づくグラフィック展開をみて、改めていいロゴだなぁと感じました。 デザインは必ず人が作っているものです。作った人を知るということで、次のデザインに向かうことができます。

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ロゴ作成時のラフとグラフィック展開などです。

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ティピの印象をどうするか

リファインと言えど、どう作り上げるか様々な選択肢があります。 f:id:szzzz:20200909175541p:plain f:id:szzzz:20200909175658p:plain

ティピもやり方次第では今と全く違った印象を持たせることができます。 そこで実施したのが、現BASEメンバーの非デザイナーの方々に、何も見ず記憶をたよりに5秒でロゴのティピを描いてもらい、そこからコアアイデンティティーが何かを探るとことをしました。

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どのようにティピが印象付いているのかを確認することができ、リファインの判断基準が出来上がってきました。

ロゴタイプの選定

セリフ体やサンセリフ体さまざまなfontやキャップアンドローでBASEという文字を検証し、fontのバックグラウンドとBASEとの相性を確認していきました。

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ある程度絞れてきたら、tipと組み合わせて検証もおこないました。

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ここでポイントとなってきたのが、昔のロゴタイプ部分に使われていたfontがコンデンスドなfontであったということです。調べてみると20世紀初頭から中期の新聞の見出しから着想を得たものということがわかりました。コンデンスドはその特性上、情報量の多い文章との相性がよく文字数の少ないロゴとは少し相性が悪いところがあります。しかし全く印象を変えたfontも少し不安というメンバーの声もあり、コンデンスドのfontも候補に残しつつ、ティピとマージして調整に進みました。

カラー、ティピのディテールとロゴタイプのバランスを考える

まずはティピを大雑把に絞り、ロゴのバランスを調整してバランスをみていきます。

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ある程度ティピとロゴタイプが決まってきたらモックにはめて完成した時のインパクトを見極めていきました。

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2案に絞り鶴岡さん(弊社代表取締役CEO)と話し、方向性の確認をして最終調整へ。

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細かい修正を繰り返し完成したのがこちら! カラフルな印象だったロゴが少し大人びた印象に生まれ変わりました。

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見慣れたロゴを変えるための準備

ロゴのリファインと言えども変えることにネガティブな意見がなかった訳ではありません。今までのロゴに対する愛着が、ユーザーにもメンバーにもありました。制作を開始した頃に「なぜ変えるの?」質問を受けることもありました。 その際には、視認性を含める課題を伝え、様々な意見を聞きつつプロジェクトを進めました。 プロジェクトメンバー間でも、プロダクトやサービスと同じようにサービスの顔であるロゴも進化し続けるべきだと認識を合わせて、リファインを進めました。

リモートと物理出社をうまく使い社内メンバーにチラ見せしながら進める

新型コロナウイルス感染症の影響で現在リモート推奨中のBASE社。しかし必要に応じてメンバーがオフィスに来ていたりもします。 ロゴリファイン担当のメンバーも必要に応じてオフィスに出社し、カラーの確認などをしていました。 そこで、制作途中のロゴを会議室の壁に張り出したままにして、あえてメンバーにも見えるようにしていました。これによりプロジェクトメンバー以外の人に「ロゴを変えるのかな」とあらかじめ変えることへの免疫をつけてもらっていました。また仮にネガティブな意見があるようであれば、はじめのうちに聞いておきたいという狙いもありました。制作途中もプロジェクトメンバー以外の意見も聞き、どう感じているかも常に意識して進めました。

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これからもBASEのデザインは進化し続ける

BASEのデザインはまだ進化の途中です。それはロゴも例外ではありません。ユーザーのためにMove Fastに新しい様々な機能提供してきたように時代に合わせてビジュアルアイデンティティーも変えて行く必要もあります。これからのBASEのデザインに是非ご期待ください!