はじめに
この記事はBASE Advent Calendar 2022の24日目の記事です。 devblog.thebase.in
はじめまして。岡部(@rerenote)と申します。2022年6月にエンジニアリングマネージャーとして入社し、8月からPay ID Dev Groupでマネージャーを務めています。今回は購入者向けショッピングサービス「Pay ID」の開発組織について、マネージャーとして私が考えていることも少し織り交ぜながら紹介していきます。実用性というよりはパッション多めの内容でお送りします。
「Pay ID」と「Pay ID Dev Group」
ショッピングアプリ「BASE」とID決済サービス「PAY ID」を統合・刷新して2021年11月30日に提供を開始した購入者向けショッピングサービスが「Pay ID」です。「ネットショッピングの体験をより良くする」ことをミッションに掲げ、購入者が好きなショップや好きなモノとつながり続けられる関係構築の支援、ストレスフリーな決済体験の両方を提供するべく企画、開発、運用を行っています。統合前の2つのサービスの歴史があるため会員数こそ多いものの、現在の形になってからは1年強と歴史は短く、サービスとしてはまだまだ作り込みが必要という段階にあります。
Pay IDの開発組織である「Pay ID Dev Group」はPay IDのミッションを技術で実現するための組織です。具体的にはPay IDのスマートフォンアプリ、決済サービス領域の開発、運用を行っています。iOSエンジニア、Androidエンジニア、バックエンドエンジニア、フロントエンドエンジニア、エンジニアリングマネージャーが所属しており現在は約20名という規模です。
Pay IDのプロダクト開発スタイル
プロダクト開発は主にプロダクトマネージャー、デザイナー、エンジニアでチームを組んで進めています。これから事業を伸ばしていくぞという段階にあるため、きっちり分業しています!ということはやっておらず、それぞれの専門領域で素案をつくり、チームで議論をしながら仕様や設計を決めていくというやり方をとっています。
「スクラムです」とか「アジャイルです」というような表現を用いていないのは、プロダクトに合った開発スタイルを試行錯誤しながらチームで発見していくこともプロダクト開発の一部だと思っていること、また、次で述べる特徴もあり、全チームこのやり方で進めています、とすることはないのかなという私の考えに基づいています。
システム運用についても安心して使っていただけるように、どういう体制でどのように実現していくかを設計して実行していく必要があってまだまだ未着手のことが多い。本当にこれから育てていくプロダクトとチームなんだなぁと痛感することが多いです。
開発組織運営視点でのPay IDのおもしろさと難しさ
Pay IDというサービスは性質の異なる要素を内包しているため、異なる要素同士がいい感じに協調して1つの事業としてまとまりを出すことを意識して組織設計や採用要件等を決めています。サービスに対する解像度をできる限り高めた上で要素分解し、共通すること、共通しないことに分けた上で複数のチームに分割し、チームごとに味付けを変えていくイメージです。性質の異なる要素については下記のようなものがあると考えています。
「購入者」と「ショップオーナー」
Pay IDは購入者向けのサービスですが、実はPay IDのユーザーは購入者だけではありません。Pay IDでお買い物ができるショップは、ネットショップ作成サービス「BASE」で作成された自社ECのショップであり、ショップオーナーもユーザーです。プロダクトに機能という形で新しい価値を追加していく際には「購入者」「ショップオーナー」という違う立場と視点を持っているユーザーの両方を想像しながら取り組む必要があります。BtoCとBtoBの2つのビジネスモデルが同居しているようなイメージです。
「ショッピングサービス」と「決済サービス」
決済サービスは「メリットがある、便利だからこれを使おう」という理由が主になってくるもの。ショッピングサービスは「こういう買い物ができるからここで買おう」という理由が必要になってくるもの。特にPay IDでは「好きなショップ、好きな商品とつながる」ことを大事にしており「楽しくショッピングしてほしい」という想いと、「ストレスフリーに決済できるようにしたい」という想いがあり、目的が違うものが同居しています。
「スマートフォンアプリ」と「システム」
私自身の過去のエンジニア時代の肌感覚によるものなのでふんわりとしており伝えるのが正直難しいですが、感じていることをそのまま書いてみます。スマートフォンアプリを開発する際は、複数の機能群を有しながら1つのまとまった世界観を表現するように作るような感覚。システムについては機能群そのものを表現しており、それ自体が1つの世界を表現する感覚というよりは、複数のものが1つの船に乗っていますという感じ。あくまで個人の感覚ではあるのですが、このような違いを感じています。
Pay ID開発組織の現状とマネージャーとして考えていること
サービス・プロダクトもこれからだし開発組織もまだまだこれから成長するよ、という段階です。
- ネットショッピングの体験をより良くするために改善、変化を積み上げながらアプリやシステムを育てていく
- ユーザーを取り巻く環境の変化にアンテナを張りながら、長く愛されるサービスになるようプロダクトをメンテナンスしながら育てていく
上記を継続的に実行していくために、仕組みやカルチャーを自分たちの手で作っていく過程にあります。開発スタイル同様、課題解決についても試行錯誤を繰り返しながら前に進み続けることをしている状況です。
マネージャーとしての個人的な想いとしては、サービスや事業が成長することはもちろんですが「作り手が楽しいと感じながら開発をしている」というのも大切にしたいというのがあります。楽しさを感じるポイントは人によって異なるので実現が難しいことではありますが、「持っている力を駆使しながらなんかいい感じにうまいことやる」のがマネージャーとして求められることなので、1つ1つ試行錯誤しながらチームもサービスも変化させていければと思っています。
また、Pay IDのプロダクトチームについても社内では比較的規模が小さく、開発組織同様これから成長させるぞー、とやっている状況です。このような記事もありますので、あわせて読んでいただけると嬉しいです。
さいごに
ほんの一部ではあるのですが、私個人の考えていることも織り交ぜながら、Pay ID開発組織の紹介をさせていただきました。歴史が短い分、課題も多いですが、1つ1つ向き合いながらグループ自体もなんかいい感じになるようやっていくのでどうぞよろしくお願いします!
今回紹介したPay ID Dev Groupでは現在エンジニア(iOS、Android、バックエンド)を募集中です!興味あるかも?と思った方はぜひ一度お話を聞きに来ていただけるととても嬉しいです!!
明日はアドベントカレンダーの最終日です。 CTOの@dmnlkとVP of Productの@7jin16の記事が登場する予定です。乞うご期待ください!