BASEプロダクトチームブログ

ネットショップ作成サービス「BASE ( https://thebase.in )」、ショッピングアプリ「BASE ( https://thebase.in/sp )」のプロダクトチームによるブログです。

多様な職種を交えてデザインスプリントをした話

BASE BANKでPdMをしている岡です。

先日、あるプロダクトの機能開発にあたってデザインスプリントを実施しました。

すると、「デザインスプリントはチームビルドとしても良い効果がある」という意外な発見がありました。

今回の記事では、このデザインスプリントの意外な効果について書きます。

この記事で述べることのまとめ

  • デザインスプリントはチームビルドとしても良い効果がある
  • 良い効果1:長期的なミッション・ビジョンに立ち返る
  • 良い効果2:不確実性やイレギュラーケースを洗い出せる
  • 良い効果3:機能要件をアクティブラーニングできる
  • 良い効果4:メンバーのプロダクトへのエンゲージメントを高める

デザインスプリントとは

デザインスプリントとは、新しいプロダクトや機能のアイデアを迅速に検証するための 5日間の集中ワークショップ形式のプロセスです。

具体的には次のようなプロセスで行われます。

各プロセスの詳細は、次の記事を参考にしてください。BASE BANKチームでは以前にもデザインスプリントを行っており、そのときの内容を詳しくまとめた記事です。 note.com

以前のデザインスプリントでは、参加人数が過多になりそうだったため、PdMとデザイナーだけで実施しました。

しかし今回は、PdM・デザイナー・エンジニア・CSと多様なメンバーを含めて実施しました。

このように多様なメンバーを含めて実施したことで、アイデアの高速検証という効用だけでなく、チームビルドとしても良い効果が生まれました。

「チームビルドとしての良い効果」は、特に day1:理解 day2:発散 のプロセスで実感したので、それぞれ順を追って書きます。

day1:理解(知識を共有しゴールを設定する)

やったこと

day1は、プロジェクトに関する知識を共有し、プロジェクトのゴールを設定するプロセスです。

具体的には次の4つのワークを行いました。

  1. プロジェクト背景の共有
  2. 懸念点の洗い出し
  3. プロジェクトの成功の定義
  4. コンセプトシートの作成

最後のコンセプトシートは、次のようなフォーマットで作成しました

{ターゲットユーザー} は、

{具体的なペイン・ニーズ} という要望を持っているが、

{特定のハードル} という理由で満たされていない。

そこで、{新しいソリューション・アイデア} によって、

ユーザーに{理想の体験}という価値を届けたい。

良い効果1:長期的なミッション・ビジョンに立ち返る

day1の「プロジェクト背景の共有」や「コンセプトシートの作成」というプロセスを通して、長期的なミッション・ビジョンに立ち返ることができました。

特定の機能の開発プロジェクトでは、どうしても機能単体の「なぜやるか」に焦点をおいてしまいます。

しかし、デザインスプリントのday1 では「そもそもどのユーザーの何のペインを解決して、どういったビジョンを目指すか」といった、原点を思い出させてくれる問いが用意されています。

実際に、この問いに答えるにあたって、

会社のミッション → チームのミッション → プロダクトのミッション→プロジェクトの目的

といった順番で、本来の目的からプロジェクトの目的までブレイクダウンしながら詳細に伝えるように工夫しました。 全体から個別のミッションの繋がりを理解することは、ブレない組織を作る上で重要で、PdMとしては何度でもメンバーに伝えたい内容です。

こういった内容は、どうしてもメンバーに話す機会が限られているように思えます。メンバーとの日々の会話では、目の前の仕事を進めるための、もっと具体的で差し迫った話題が多くなりがちなので。

このように、デザインスプリントのday1は、我々の原点をメンバーに共有できるような仕組みになっています。

良い効果2:不確実性やイレギュラーを洗い出せる

day1の「懸念点の洗い出し」というプロセスを通して、PdMだけでは想定しきれなかった不確実性やイレギュラーが洗い出せました。

「懸念点の洗い出し」は、PdMから一通り実現したい機能について詳細まで伝えた後で、どのような懸念があるかをメンバーから述べてもらうプロセスです。

このプロセスでは、PdMやデザイナーだけではなく、エンジニア・CSと多様な職能のメンバーで実施したおかげか、

「このようなユーザーからの問い合わせが月にXX件くらいある」

「この機能を実現するにあたって、〇〇というエッジケースを想定した実装が必要だ」

など、想定していなかったユースケースや技術制約を発見できました。メンバー同士が対話しながら開発を進めるという、アジャイルに近いプロセスとも言えます。

副次的な効用として、自分とは異なる視点の指摘や知見の共有を通して、メンバー同士のリスペクトも高まったように思えます。

day2:発散・決定(アイデアを発散して決める)

やったこと

day2では、day1で共有した知識や背景を踏まえ、各々のメンバーがアイデアを出し合いました。

各々のアイデアを見つつ、最終的にどのようなソリューションが良いか決定するところまで進めました。

具体的には、制限時間をつけながら、各員が次の4つのワークを通して高速にアイデアを発散→収束まで行いました。

  1. ライトニングデモ( 情報収集)
  2. アイディアノート(アイデア発散)
  3. クレイジー8(アイデア発散)
  4. ソリューションスケッチ(アイデア収束)

ソリューションスケッチの展示の様子↓

最後に、一人一人のソリューションスケッチをお互いに見つつ、どのソリューションで進めるのかを決定します。

良い効果3:機能要件をアクティブラーニングできる

day2のワークは、day1でインプットしたプロジェクト背景や、技術制約、ユースケースを思い出しつつ、自分なりのアイデアを黙々と考えスケッチしていく時間です。

このように、デザインスプリントは、知識のインプット→アウトプットを高速で行うことで、細かい仕様やユースケースまで記憶に定着できるアクティブラーニングのような仕組みになっています。

良い効果4:メンバーのプロダクトへのエンゲージメントを高める

day1で長期的なミッションを再確認したおかげか、「あらためて自分はどういったプロダクトを育てているのかがわかって、モチベーションがあがりました」といったメンバーの声もありました。

また、day2は全員のアイデアを踏まえてソリューションを決定していくプロセスであるため、エンジニアやCSも一緒にUIUXを作るという、プロダクト作りの上流から関わる環境を作り出せました。そのため、プロダクトへの愛着というか、エンゲージメントも向上できたように思えます。

メンバーのプロダクトへのエンゲージメント強化は、良いプロダクトを作るための大事な条件だと考えています。

Figma, IncのCPOである山下祐樹さんは、プロダクトへの「理屈を超えた情熱」が「魔法のようなプロダクト」を生み出す、といったことを述べられています。 blog.recruit-productdesign.jp

デザインスプリントは、メンバーのプロダクトへのエンゲージメントを向上させ、「理屈を超えた情熱」を生み出す装置にもなると期待できます。

BASE BANKのメンバー募集

多様なメンバーを交えて実施するデザインスプリントは、良いプロダクトを作るためだけでなく、チームビルドにも良い効果がありました。

このようにBASE BANKでは、職能を横断し、対話を中心としたプロダクト作りを大事にしています。

このチームで一緒に働きたい!と思った方はぜひ求人からご応募ください。

herp.careers