BASEプロダクトチームブログ

ネットショップ作成サービス「BASE ( https://thebase.in )」、ショッピングアプリ「BASE ( https://thebase.in/sp )」のプロダクトチームによるブログです。

初めてでも実践できる、挫折しないテックブログ運営~半年間更新0→30本公開しました~

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これは「BASE Advent Calendar」10日目の記事です。

devblog.thebase.in

こんにちは。BASEで採用広報を担当している米田(@AiYoneda)です。普段はL'Arc-en-CielのHYDEさんの追っかけをしていて、来週にはきっと東京ドームでその御姿を拝んでいることでしょう・・・

さて、HYDEさんの話は置いておいて、私はテックブログこと「BASE開発チームブログ」の編集部として運営に関わっています。今回は、約8ヵ月続けてきたこの「BASE開発チームブログ」の運営についてのノウハウを余すことなく書いていこうと思います。

テックブログはエンジニア・デザイナー組織のプレゼンス向上や採用に効果があるなどと聞いているけど、なかなかうまく運営できていないという方もいらっしゃるかと思います。そういった方にこちらを読んでいただいて少しでも参考になれば幸いです。

テックブログって本当に効果あるの?約8ヵ月間、編集部として運営を続けてきた効果、成果

BASEでは2018年4月にテックブログ編集部を作り、以降テックブログの運営を担っています。下記は編集部が立ち上がって以降の効果や成果について記載したものになります。

公開記事数がめちゃくちゃ増えて30本以上公開できた

2017年:8本

2018年4月以降:31本!
(このAdvent Calendarで今年あと15本公開予定です!)

2017年は半年くらい更新していない期間もあり、かなりさみしい感じでしたが、2018年4月以降は月2本以上の更新ペースを維持できています。またこの数字はむやみに増やしたわけではなく、ひとつひとつの記事の内容やクオリティは一定に保った上での成果です(実際に記事を読んでいただければわかると思います)。

執筆に関わったメンバーの数ですと、このアドベントカレンダーを含めると約30名のメンバーに執筆してもらうことができました。またブログの読者数(はてなブログの機能で購読していただいている読者の数)は約3倍になりました。

イベント、勉強会での発表機会ができた

  • 大規模Webサービスの開発にせまる「BASE Geek Night #1」

base.connpass.com

  • レガシーコード改革!UT/CIでWebサービスの技術的負債を解消する取り組み

base.connpass.com

テックブログで書いてもらったネタをプレゼン形式にして勉強会やmeetupで発表してもらうことができました。上記は実際に開催したイベントです。中にはこのイベントで「人生で初めてLTをやった」というメンバーの声もあり、外部での発表機会の創出につながりました。

採用面談、面接で「テックブログを見てます!」との声が増えた

正確に数値を計測してはいないんですが、採用候補者とのカジュアル面談や面接を担当するメンバーより、候補者の方から「テックブログ見てます」と言っていただけることが明らかに増えたとのことです。

何より、このAdvent Calendarを実施できた!

日々の運営の積み重ねが実ったのか、2018年はBASEで初のアドベントカレンダーを開催することができました。

11月末に編集長がSlackに下記のように投稿したところ、

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これから数時間後…

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次々とメンバーが手を挙げてくれて、あっという間に25枠がすべて埋まりました…この怒涛の投稿の様子には正直かなり感動しました。

しかもアドベントカレンダーの開始は12/1、この投稿は11/28とかなりタイトな依頼だったのにメンバーが次々と手を挙げてくれて、BASEの行動指針の一つである「Move Fast」を体現していてすばらしいです。

テックブログの運営で挫折しないためのTips

ここからは実際の運営のTipsを書いていきます。

テックブログの運営でネックなのは、運営担当者自身が人事など現場とは別部署に在籍していたり、入社したばかりという方や年上の方が多い方の場合、周りのメンバーをうまく巻き込めるか、途中で挫折しないか不安だという部分ではないでしょうか。私自身も入社してすぐの、まだメンバーの顔も覚えきれていないような状態で編集部として運営に携わるようになり、かつ前職とは業界や職種も違う状況で初挑戦なことばかりでした。

そんな私でも実行できたTipsですので、特に人事や広報、若手社員の方に試していただけると嬉しいです。

テックブログ運営の成功体験をもつメンバーを運営メンバーに入れる

このメリットは下記の2つだと考えています。

  • 運営ノウハウを転用できる
  • エバンジェリストとして運用のモチベーションを保ってくれる

いきなりテックブログの運営経験がない私が運営を始めてもスベるのは目に見えています。なのでそういう時には素直に成功体験を持つメンバーから運営ノウハウを教えてもらうのが得策だと思います。

また、テックブログ運営の成功体験のある人物とともに運用していくことで、自らのモチベーションを保つことができ、運用中の挫折を回避することができます。自分自身に成功体験がないと運営していく中でどうしても「これは本当に効果があるのだろうか?」、「現場メンバーには迷惑ではないか」と疑心暗鬼になってしまうこともあるのですが、成功体験のあるメンバーはそのような不安を解消してくれる心強い存在で、「Be Hopeful」に運営を続けることができます。

サポート体制を作る

BASEのテックブログでは、現在編集部が中心となり運営をしています。

編集部が行っているのは下記です。

  • 月1の編集会議でのネタ出しと、予備も含めてその月に公開したい記事を決める
  • 該当のメンバーに執筆依頼
  • 記事チェック(編集やタイトル案の相談など)
  • 画像の作成・撮影のサポート
  • 執筆マニュアルのメンテナンス

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記事案の管理はスプレッドシートで行っています。「常設」がいわゆる予備記事です。

他の企業では、テックブログは書きたい人が書きたいときに自由に記事を公開するという運営方法を取っている場合もあるかと思います。もちろんBASEの場合も「このイベントで登壇したからその内容をブログ記事にしたい」、「こんな取り組みをやってみたんだけど、ブログネタとしてどう?」といった流れで記事を書いてもらうことはあります。

運営方法は様々だと思いますが、編集部が主導する体制を作ることのメリットは下記だと考えています。

  • 投稿ペースを維持できる
  • 社内のいろんな人に書いてもらいやすい
  • 記事のテイストを一定に保てるため読者が読みやすい

まず投稿ペースに関してです。現在は月に2本は必ず公開するという方針の下、編集部で予備も含めて公開したい記事を決めています。自由投稿だと投稿の頻度にバラつきが出てしまう可能性もあり、そうなるとブログの見栄えとしてはあまり好ましくありません。編集部がペースメーカーとなって更新頻度を維持することでブログの活気を保つことができると考えています。

「社内のいろんな人に書いてもらいやすい」についてですが、自由投稿の場合ですと、社内で素晴らしい取り組みを行っていたり、目覚ましい成果を上げているけどもブログはあまり書かないという人もいて、機会損失が発生する可能性もあります。編集部体制では、そういった取り組みを行っている人に注目して執筆依頼をしています。先述のように2018年4月以降は約30名のメンバーに執筆してもらうことができ、記事内容もPHPでのWebサービス開発からデザイン思想、データベースや機械学習などバラエティに富んだものになっていると思います。

もちろん、理想はどのメンバーからも「これブログで書きたいんだけど」と次々に提案をもらえ、さまざまな記事が投稿される状態だと思いますし、今回のアドベントカレンダーはまさに理想の形で開催することができ、とても嬉しかったです。

そして記事テイストの統一に関してですが、こちらは編集部でテックブログの執筆マニュアルを用意していたり、公開前に編集部が内容を確認することで実現できているかと思います。とはいえこれは最低限のチェックを行うのみで、執筆者の個性を最大限に活かすよう意識しています。

お祭り感を出す

前述のように、現在は編集部から記事の執筆を依頼する場合があり、依頼の仕方によっては執筆者が義務やタスクのようにネガティブに捉えてしまう可能性もあります。

そこで、記事の公開に関する要所要所でお祭り感を出すことで、執筆を依頼された人もまだ執筆したことのない人も、記事の執筆という行為をポジティブに捉えてもらうことができると考えています。

まず、当たり前ですが記事を公開したらメンバー全員がいるSlackチャンネルでお知らせします。記事を公開したら、Slackの#generalで執筆した人に「こんなの書いたよ」と投稿してもらいます。そうすると代表の鶴岡やCTOの藤川も含め各メンバーがSNSでシェアしてくれるのでちょっとしたお祭り感が出ます。

またはてブのホットエントリ入りした時や、媒体で取り上げられたりしたときにはメンバーが随時共有してくれるので、執筆した本人も嬉しいですよね。

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こんな感じでシェアしてくれます。

おわりに

こうやって積極的なテックブログの運営ができるのも、現場のメンバーが日々のプロダクトづくりで様々なことにチャレンジしているからこそです。そして私がこうやって記事がかけるのも編集部のメンバーのサポートのおかげです。この場を借りて記事を執筆してくれるメンバー、編集部のメンバーにはお礼を伝えたいと思います。

今後ともみなさまにお楽しみいただけるようなテックブログの運営をコツコツと続けていきます。

BASEのメンバーは素敵な人たちばかりです。このテックブログを読んでBASEにご興味をもってくださった方は、ぜひ下記をご覧ください!一緒にBASEではたらきましょう!

binc.jp

明日はBASE株式会社が創業して6周年ということで、代表の鶴岡が記事を書きます!乞うご期待!