BASEプロダクトチームブログ

ネットショップ作成サービス「BASE ( https://thebase.in )」、ショッピングアプリ「BASE ( https://thebase.in/sp )」のプロダクトチームによるブログです。

新入社員のオンボーディングをするエンジニアのための「メンターの心得」

新しい方を受け入れる側のマインドセットです。

はじめに

BASE の Product Dev Division でシニアエンジニアをしているプログラミングをするパンダ(@Panda_Program)です。

入社されて3ヶ月目で同じチームで働いている Torata さんが「入社して感じたBASEのいいなと思うところ」という入社エントリを書いてくれたので、新入社員を受け入れる側からのアンサー記事です。

以下はBASE社内の人なら誰でも読むことができる文書で、特にこれからメンターになる人には読んで貰っているものです。自分が受け入れ側として数ヶ月間特に意識しており、手応えがあったことを書き残しています。

ここ数ヶ月の間、マネージャーと共にオンボーディングの体験や資料の全面的な見直しを行い、新入社員とメンターのオンボーディング体験を改善しました。この文章自体も前からあるものではなく、これからメンターはこういうことを心がけていこうねと新しく作ったものです。

以下の内容はBASE社での受け入れを想定していますが、他の会社でも(エンジニアという職種以外でも)活かせる内容だと思います。これから新しい方を受け入れるにあたってどう接したらいいのかわからないという方が、この文章を通して何かを掴めたら幸いです。

相手を知ろう

これは一番重要です。現在、BASEで採用しているエンジニアは実務経験者の方がメインだからです。

よくある間違いは、相手が何も知らないと勘違いして一から全部教えようとすることです。相手も経験者なので一から教えてもらう必要はありません。では何を教えればいいのでしょうか。それは新入社員の人が持っている知識のうち、メンターから見て不足している部分だけです。

メンターがまずやるべきことは、新しく入社される方のこれまでの経験を深く知ることです。メンターはチームメンバーの誰よりも新しく入社される方のバックグラウンドを理解しましょう。

前職ではどのような業務を担当していたのか、前職の会社の雰囲気はどのようなものであったのか、どのようなことに興味を持っていて、どのようなことが苦手なのか。これらのことを知っていると自然と相手への向き合い方も変わります。相手の良いところや自分にない部分を知ることは相手へのリスペクトにつながります。

BASEではこうだと押し付けるのではいけません。相手の過去の経験を知り、BASEとの共通点や相違点を提示しましょう。すると相手は一から全部知るコストを払う必要はなく、共通点や差分を学ぶだけで済みます。メンターが「ウチではこうだ」と押し付けるのではなく、転職者が自分の過去の経験に基づいて、新しい会社と今までの会社との共通点や相違点にフォーカスする方がスムーズです。結果的に組織やカルチャーへの適応も早くなるでしょう。

自分を開示しよう

新しく入社される方はたくさんの質問を受けることでしょう。しかし、相手のことを聞くばかりではいけません。自分はどういう人間か、会社やチームで働いている人はどういう人たちなのかを伝えることも重要です。

自分の経験を相手に伝えましょう。自分は何が得意で、なぜこの会社で働いているのか。オンボーディング期間は、普段会社ではあまり話すことのない、自分が大切にしている価値観について話すいいタイミングです。ここを逃すとなかなかそれを話すタイミングはありません。

メンターとメンティーの一対一に限らず、新入社員の方が所属するチームのみんなで自分たちの大事にしている価値観について改めて話す機会を設けることにより、メンバーの知らなかった一面も見れるかもしれません。そうすれば、チームの結束はさらに強まるでしょう。

オンボーディングという機会を活用して既存のチームを再ビルディングすると、メンバー同士が今よりもっと互いにリスペクトを送り合えるより強いチームになります。

ドキュメントは渡すだけではなく、相手の理解度に合わせて適宜一緒に読もう。口頭で解説・補足をしよう

オンボーディングで最初にやることの一つは、自分たちが開発しているプロダクトを実際に触ってみることです。その際、メンターは新入社員を一人きりにしないであげてください。

一般的に、何かウェブサイトやソフトウェアを触るときにこの裏側はどうなっているんだろうと気になるというのがエンジニアの性(さが)です。新しく入った方は、これから自分が開発していくことになるプロダクトに自然と興味と疑問を持ちます。

興味から出た感想や疑問に対してメンターがシステムの裏側を解説したり、ここはちょっといけてないところなんだよねと共感したりとタイムリーに答えることで、メンティーの知識の定着度は俄然アップします。人は疑問を持った時が一番知識を吸収できるからです。また、このように相手に寄り添った行動の積み重ねがお互いの信頼関係を構築することに繋がります。

ソフトウェアに限らずドキュメントも同様です。一人でただ読むだけでは理解できないことも、メンターと一緒に読みながら適宜口頭で補足や解説を交えてもらうとメンティーは深く理解することができます。

この時、自分で解説を始めたりBASEの事情を一方的に伝えるだけではなく、「この中でどの部分がわからないですか」「あなたの前の会社ではどうでしたか」とまず質問をして話を聞いてあげましょう。そこからうちの会社ではここは違いますね、ここは同じですねという会話を広げていきましょう。

「相手を知る」チャンスはどこにでも転がっています。

おわりに

少し大袈裟ですが、メンターとなるあなたの印象がBASEの社員全体の印象を決めると言っても過言ではありません。もし相手が年下だったり自分より経験が浅くても、相手へのリスペクトを忘れず真摯に向き合いましょう。

なお、手前味噌ですが私の配信しているラジオコンテンツもお聞きいただけると、オンボーディングに対してさらにイメージが湧くかなと思います。

こちらは、オンボーディングしてもらう側特有の焦りからくる失敗などについて話しています。オンボーディングされる側の気持ちを少しでも思い出すきっかけになるかと思います。

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