BASEプロダクトチームブログ

ネットショップ作成サービス「BASE ( https://thebase.in )」、ショッピングアプリ「BASE ( https://thebase.in/sp )」のプロダクトチームによるブログです。

エンジニアのリモートワーク in BASE

この記事について

コロナウイルスによる社会不安の影響でこの半年でリモートワークの機運が特に都心部を中心に大きく高まってきました。 つい先日ヤフー株式会社が全社テレワークへの移行を正式発表したことは記憶に新しいです。 BASEでもコロナウイルスの感染拡大に伴っていち早くリモートワークの制度を構築し(2020年2月には全社的にリモートワークを開始)、 その制度は現在でもまだ運用されています。 また、世の中の動向やニーズの高まりもあり、リモートワークへの関心の高まりは採用の場面でも感じられるようになってきています。 我々も各種求職者の紹介サービスを利用していますが、そういったサービスではリモートワーク可・不可という選択肢しか選べない場合が多く、 結局面接に来ていただいた方に、BASEでどのようなリモートワーク制度が取られているか、今後どうなっていく予定か、 そういった内容を毎回口頭でお伝えする形になっています。 そこで、毎回のように質問を受けるのであればいっそ記事にして公開し、 現場からみたBASEのリモートワークをお伝えしたい、というのがこの記事の趣旨になります。

あなたは誰

私はBASEのフロントエンドチームでエンジニアリングマネージャーをやっている松原(@simezi9)です。 マネージャーになったのは2020年7月からです。それまではエンジニアとして働いていました。 なので、BASEがリモートワークを導入する上でどういう議論が行われていたかを直接耳にしたわけではありませんし、 当初は1メンバーとして会社の決定に従って行動する立場でもありました。 そして今ではその制度を運用する立場となってこの記事を書いています。

BASEでのリモートワークの位置付け

まず最初にBASEのリモートワークに対して結論だけを述べると、 「BASEではリモートワーク(以下、WFH = Working From Home)は現状可能ですが、フルリモートで働きつづけていく可能性を積極的に模索することは現時点では想定していない。リモートとオフラインのバランスを探りつつ、サービス運営に最も最適な形を模索していく」ということです。 これについては月並な表現かもしれませんが、対面でもしくは物理的に一緒に働くことで生まれる連帯感やコミュニケーション、文化といったものをBASEでは大事にしたいという思いがあるためです。 大前提としてBASEではよいプロダクトを送り出し、ユーザーの皆様をサポートするという点を第一に考えています。 そしてよりよいプロダクトを作る、品質を高めるという点において、中で働く人間の深いコミュニケーションや文化の醸成といったものが必要不可欠であると考えています。 そしてそういった関係を構築することは、WFHだけでは現時点では難しそうだという判断をしているためです。

コロナ禍におけるBASEの流れ

具体的にBASEにおいて、WFHがどのように運用されてきたか、またその中で自分が具体的にどのように振る舞ってきたかを紹介します。

WFH移行初期(2〜5月ころ)

全社的な動き

BASEではコロナウイルスの感染拡大に伴い比較的早い段階でWFH制度が整備され、2月中旬〜下旬にはほぼ全社のメンバーがWFHを開始しました。 いままでは基本的にWFHのための制度はなく出社が前提であったBASEでこれだけ早期に移行できたのは情シスのメンバーの努力の賜物でした。 それらの仕組みの整備が進められていくとともに、社内的にコロナウイルスと働き方のあり方をどのように定義するのかという内部資料が用意され、 都の発表する警戒レベルなどと照らし合わせながら定期的に運用がアップデートされています。

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社内で運用されているガイドライン

自分の動き

この時期は自分はまだただのエンジニア職であったので基本的に家で作業をしていました。 3月頭と4月頭にチームに新メンバーが入社してきてくれたので、その顔合わせのために最初だけ2〜3日会社に行った以外は出社はありませんでした。 もともと家の作業環境を無意味に整えるのが大好きな性分だったので、WFH開始時には会社の情報共有ツールに謎のエントリを投下してはしゃいだりしていましたし 作業的には特に大きな問題はなく移行できたと思っています。

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当時のハイテンションで書いた謎のエントリ群
ただ、フロントエンドエンジニアという仕事柄、作ったものを定期的にデザイナーやディレクターに直接見せて相談しつつ微調整をする、 といったことのコミュニケーションコストが高くなってしまったため仕事の効率という意味ではなんとも言えない部分があったことは否定できません。

WFH移行中期(6~8月頃)

全社的な動き

世の中的には少しずつ以前のような活動を取り戻す取り組みを始めた企業もあらわれはじめた時期だと思いますが、 BASEではWFHで一切出社しないメンバーが大半でした。 一部の、オフィスでないと仕事が難しいメンバーだけは出社していましたが、エンジニアは数名の方を除いて家で仕事をしていました。 オフィスの利用自体を禁止しているわけではなく、「オフィスを使うほうが都合が良ければ使って良い」というような柔軟な運用であったため、 育児などの家庭の都合で家だと作業が難しいようなエンジニアが出社をしていました。 業務都合で出社を要請されたエンジニアは基本的にはいなかった記憶があります。

自分の動き

私自身にも8月に自分が携わった比較的大きい機能のリリースがあったり、 7月にエンジニアからエンジニアリングマネージャーへの配置換えなどのイベントがありましたが、 リリースもマネージャー研修もzoomを利用してリモートで行われたため特に出社することはありませんでした。

現在(2020年9月〜10月)

全社的な動き

都の警戒レベルも少し下がってきたために、オフィスを深いコミュニケーションのできる場所・会社の文化を生む土壌として捉え、 適切なタイミングで活用していこうという機運が高まっています。 例として、一部のチームでは高度な業務知識が必要な場面でドメインモデリングのために週に一度出社して仕様を煮詰めていたり、 マネージャー陣が今後の作業のアサインや組織の構成を考えるために毎週出社してミーティングをする、といった具合です。 個人の事情は考慮されていますので、どうしても出社できないという方に強制したりはしていませんし、全社的に出社日があったりもしません。 ただチーム単位で出社日を決めるといった試みが見られるようになってきました。

また業務外のところでも、最近では新メンバーの歓迎会なども行われていました。 (BASEでは広いフリースペースがあり、そこに感染対策の衝立などが用意してあるためそれを使ってパーソナルスペースを確保した上で開催しています)

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歓迎会の様子

家ではなんだか仕事がはかどらないというメンバーの自発的な出社も少しづつ増えてきています。 現在BASEでは社員が約140名ほど在籍していますが、20名前後がオフィスに出社しているようです。

自分の動き

私もマネージャー会議のために毎週金曜日は出社しています。 また、現在メンバーとの1on1を毎週30分行っていますが、BASEでは3ヶ月に一回OKRで個人の目標設定をする機会があるので、そのタイミングでの1on1ではメンバーに出社してもらって対面でちゃんと話すということを行いました。 リモートで満足なコミュニケーションを取り切れていなかったという批判はあるかとは思いますが、自分が実際にオフィスであって会話することによって得られる情報量や充実感というのは、オンラインミーティングだけでは補いきれないものであるなと感じました。 折角金曜に出社するのであればということでMtgなどの用事をなるべく金曜日に固めたりするなどの工夫をしています。 突発的な雑談の時間なども多くとっており、金曜は定常業務よりもコミュニケーションを優先する日、と自分の中ではちょっとした割り切りをしていたりします。

これから

コロナウイルスの感染拡大は着地点が見えず、冬が近づきまた感染拡大が発生するのではないかという想定もあります。 そんな中でwithコロナという言葉が表しているように、リスクとメリットの落とし所を探る動きが続いていくものと思われます。 WFHへの考え方もそのうちの1つであると思います。 あくまで現時点での予測ですが、BASEでは急に「来月から全員出社必須」というようなことにはならなさそうではあります。 ただし流れとしてはなるべく出社の機会を大切にしていく、という路線であることだけはまず確実です。 出社することによる不便を極力なくすための整備も進められています。 例えばリモートでのミーティングが増えたことで会議室が枯渇気味になってしまい、急に出社するメンバーが増えると耐えられなくなってしまいそうなので zoomでの会議をするための個室スペースの導入が検討されていたりします。

最後に

長くなりましたが、コロナウイルスの流行は社会構造を良くも悪くも大きく変化させました。 また世の中の働き方の在り方も大きく再考されるきっかけにもなりました。 会社がオフィスを捨てフルリモートに移行する話や、個人的に東京を離れ近郊に移り住みリモートワークをするといったような話も珍しくはなくなってきました。 ワークライフバランスという意味では、自分自身の生活もリモートによってよくなった点がいくつもあります(通勤がなくなった時間で自炊を始めたり、ジムに行ってみたりと精神的な余裕が増えた) そうはいいながらも、BASEでの働き方は社会情勢を見極めつつ柔軟に運用されていくことが当面続きそうになっています。 それはオフィスを完全に離れるということはせず、同じ空間で働くことの価値を大切にしながらリスクとのバランスをとることで実現されていく、ということです ある意味でリモートでのコミュニケーションだけで充分だという人にはBASEという会社は合わないかもしれませんし、 リモート疲れしてきてそろそろ出社してちゃんとコミュニケーションとりながら仕事をしたいという方には合っているかもしれません。 もしBASEでのそんな働き方に興味がありましたらカジュアル面談という形で社内のお話をさせていただく機会を用意しているので、ぜひ応募いただければと思います。

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