BASEプロダクトチームブログ

ネットショップ作成サービス「BASE ( https://thebase.in )」、ショッピングアプリ「BASE ( https://thebase.in/sp )」のプロダクトチームによるブログです。

社内LT会で半年間、毎月登壇をし続けた話 〜実際の登壇内容も添えて〜

はじめに

はじめましての人ははじめまして、こんにちは!BASE BANK Division(以下、BANKチーム)のフロントエンドエンジニアのがっちゃん( @gatchan0807 )です。

今回はBANKチームの中で職種横断で行っている「月次会」というLT会について紹介させてください!

この月次会(LT会)を毎月実施していることで、チームにとってどんなメリットがあるのか?や、実施における工夫を知っていただき、皆さんのチームでもスモールスタートで実施してみていただけるととっても嬉しいなと思っています!

また、今回は記事のタイトルの通り、その月次会で半年間(実際には2月~10月の計8回)、毎月様々なお題でLTをしたので、ついでにその内容とそこから得た知見もすこし紹介させてください!

もし、開催予定の技術イベントのテーマで合致しそうなタイトルがあれば X などで気軽にお声がけいただけると嬉しいです!

そもそも月次会とは?

2022年11月からBANKチームで開始され、開始当時から以下のような想いと目的で実施されきたものです。

(この時期は僕はまだBANKチームにはおらず、BASE側のCRM機能の改善をしていたりしました)

社内のNotionには以下のように月次会についてまとまったポータルが誰でも見られる場所に設置されており、事業責任者の柳川( @gimupop )さんが目的を言語化して書いてくれていたり、ここに資料へのリンクがまとまったNotion DBが設置されていたりします。

この会に関しての情報がまとまったNotionページのキャプチャの一部

(BANKチームでのこの取り組みの前進になった「Product BEER BASH」という社内イベントとそれに対する柳川さんのアツい思いは以下のnoteにまとまって公開されているので、ぜひこちらもご覧ください。 👉 https://note.com/gimupop/n/nb950488d8de8

月次会自体は上記Notionにも書かれているように「自己開示」と「アウトプットをすることによるPDCAの体現」を目的として実施されています。

そのため、発表する内容は仕事に関係していなくてもよく、フォーマットも自由(スライドを作ってもいいし、Lookerダッシュボードを見せながらでもいいし、Notionを上から説明していく形でも良い)なので、それぞれ5~10分間でかなり自由に発表しています。

今年からは会の運用を

  • 「ローテーションのメイン枠(発表10分+感想・質問5分)× 4~6人」
  • 「任意発表者枠(発表5分のみ)× 1~3人」

という2部構成に変えたので、発表の頻度としてはだいたい3ヶ月に1回、自分の番が来るぐらいのスパンで回っています。

実際に過去にあった発表だと以下のようなものがあります

  • タイトル: 古着の話
    • 古着の分類方法などの基礎知識や、古着屋さんがECに対してどんな課題感を持っているか?という知見の共有など
  • タイトル: 今、恐竜が熱い
    • お子さんがハマり、そこから参加したイベントや恐竜博物館の紹介、直近恐竜のこれまでの常識が変わってきている!という話、さらにはECでこんな商品を出そうかなと考えているアイデアの紹介など
  • タイトル: もっとチームの皆さんとBANKプロダクトユーザーをみていきたい
    • ユーザーインタビューの概要 & ユーザーインタビューとは?の共有など

発表は基本オフラインでみんな聞きながら、Figjamボードに付箋や絵文字、リアクションを貼ってワイワイしています。

発表者側としてはここに感想がたくさん集まっているのを後で見て嬉しい気持ちになれるし、ファシリテーターは非同期に質問や感想が集まっていくので発表後のタイミングで拾ったりしやすいというメリットがあります 🙌

gatchan0807がこの会を見てきて感じたこと

BANKチームではこんな感じの会を毎月実施しており、2023年11月(ちょうど1年前)に異動して毎月参加してきて感じたことをざっくり書いておきます。

今の組織フェーズには月次会をやることでコミュニケーションが円滑になるなどメリットがたくさんあるなと感じています 🙋

  • 発表起点で「こんなことやりたい」などを異なる職種(アナリスト)の人に相談するきっかけになってよかった
  • チームメンバーのパーソナリティを知る機会としてとても活用できる
    • 入社時の自己紹介をしっかりできる場所があるのはとても良い。どうしても仕事の中、ランチ・飲み会などで自己紹介できる量には限界があるし、話の流れが合致しないこともあるので…
    • 後から入った人も、長くいる人のパーソナリティを知る機会になっている
  • Lookerダッシュボードの場所を知れたり、Slackのどこでやり取りされているのか?のような「そんな情報がそこに眠っていたのか!」という気づきや「そうやってみればいいのね!」という知識のインデックスが貼れる
  • 発表方式にもPDCAが回っていて、最近はCanvaを使っていい感じのスライドをさくさく作って発表する人も出てきてとても良い
  • 大体発表が3ヶ月に1回ぐらいなので、(任意発表で毎回やるとかしなければ)意外と話すネタは見つけやすい
    • 逆に毎月発表はネタ探しとスライド作り大変だった(自業自得)

こんなLTをしました

ここからは記事タイトルの回収で、月次会で私がどんなLTをしていたかを紹介させてください。

もし、読者の皆さまのなかで何か琴線に触れるものがあれば、ぜひお話ししましょう!お気軽に X ( @gatchan0807 )までお声がけください〜!🙌

2024年2月: Chrome DevToolsのススメ

実際に使った「Chrome DevToolsのススメ」のスライドの抜粋

  • フロントエンドエンジニア必携のChrome DevToolsの便利機能をベースに紹介
    • プロダクトマネージャー、デザイナーの確認作業を楽にする機能や、ネットワークが遅い場合、色覚特性の場合もかんたんに確認できる機能などを紹介
  • エンジニア以外の職種の方に「実は悪い人たちはこうやって使ってたりする」というのをイメージしてもらい、セキュリティ意識を高める事例も紹介
    • 例えば、Chrome DevToolsを使うことで画面には出ていないこんなデータが見られる
    • 例えば、Chrome DevToolsを使うことで画面を簡単に書き換えてキャプチャが撮れる

2024年3月: 戦略的自己学習のススメ

実際に使った「戦略的自己学習のススメ」のスライドの抜粋

  • 前月にチームメンバーが「戦略的他者交流のススメ」というタイトルで発表をされていたので、それに関連させて話した内容
  • 自分がどんな目的・考え方で調べ物(自己学習)をしているのかを話す自己開示の発表
    • コミュニケーションを円滑にするために事前に調べ物をしていること
    • 考え事や調べ物のショートカットや、説明をうまくするために調べ物をしていること

2024年4月: (チーム全体でストレングスファインダーを実施する会になったのでおやすみ)

ストレングスファインダーの会について、詳しくはこちらの記事をご覧ください

basebook.binc.jp

2024年5月: ぼくのかんがえた さいきょうの じょうほうほぞんじゅつ

実際に使った「ぼくのかんがえた さいきょうの じょうほうほぞんじゅつ」のスライドの抜粋

  • 4月のストレングスファインダーの結果に「収集心」という性格特性がTOP5に入っていることから話すことにしたもの
  • 3月の発表で自己学習の話をしていたので、そこで得た知識をどう蓄えているか?というところにフォーカスした内容
    • Notion、Google Keepなどを使った知識集積プラットフォーム構築を行った後、最終的にSlackに落ち着いている状態

2024年6月: ここがスゴいよ!JavaScript!

実際に使った「ここがスゴいよ!JavaScript!」のスライドの抜粋

  • Arcadeというプロダクトを知り、そのプロダクトがChrome拡張 + Webアプリケーションで完結してプロダクトの価値を作っているのを見て、これを実現するためにはJavaScriptの力をふんだんに使う必要があるんだよ!という話
  • 合わせて、JavaScriptを使ってできることを伝え、エンジニア以外のメンバーにもプログラミングや業務効率改善に興味を持ってもらえるように話した発表

2024年7月: もうすぐ来るオンデバイスLLM(SLM)の未来

実際に使った「もうすぐ来るオンデバイスLLM(SLM)の未来」のスライドの抜粋

  • 2024年11月23日に開催されるイベント(Fullstack AI Dev & Raycast Summit)のスポンサーLTの内容の元になった発表
  • 個人的にPWAの頃からChromeブラウザに興味が強いので、Google I/OでGemini nano in Chromeを知ったことから実際に触ってみて、得た知識を話したもの
    • 合わせてGemini nanoがAndroidスマホに、Apple IntelligenceがiPhoneに入ることが話題になっていたので、それらも合わせて言及
  • これもエンジニア以外にもわかってもらえるようにイメージしやすい言葉を最大限使って発表

2024年8月: あなたの知らない.new ドメインの.世界

実際に使った「あなたの知らない.new ドメインの.世界」のスライドの抜粋

  • Googleが管理するgTLDの 「.new ドメイン」についての知見共有のための発表
    • https://docs.new でGoogle Docsの新規ページが作成できることなどを業務Tipsとして話したり
    • 自分たちのサービスで作るならこういうドメインがいいかな?という候補を出したり
  • おまけでNew gTLDで語呂合わせドメインが取れることを話したり、BrandTLDについても共有

2024年9月: Webの未来 / Web「ポータル」の未来

実際に使った「Webの未来 / Web「ポータル」の未来」のスライドの抜粋

  • expand.aiというプロダクトがY Combinatorから調達し、話題になっているのを社内で見つけ、それについて調べた知識を共有した発表
  • このプロダクトを調べている時にWeb上の情報ポータルサイトの未来を案じたので「こんな変化が必要な世界になりそう」という私見から話したもの
    • expand.aiがどのように使えるのか?という知識に、前職の経験も組み合わせてポータルのポジションが危うくなりそう…という危機感がメイン
    • サービスを継続提供するためにどんな解決策があるか、どんな価値提供が必要かを(ほぼ妄想ベースで)語ったりしました

2024年10月: 今日から始める生成AI

実際に使った「今日から始める生成AI」の未来」のスライドの抜粋

  • チームの生成AIの活用度合いをもっと上げたいと思い、生成AIに対してのスタンスを共有し、「ハードルをできる限り下げて使い始めてみよう。」というメッセージの発表
    • イメージしてもらいやすいように「ドラえもんだと思って使おう」というメッセージを伝えている
      • のび太くんがドラえもんに泣きつくように、どんなことだって一旦相談してみてもいい
      • ドラえもんのように失敗することもあるので、温かい目で失敗を教えてあげよう(完璧を求めすぎない)
  • そこから派生して、ロールプレイプロンプトを使った利用時のテンションの上げ方や、JSONでやりとりする形での精度の改善などのちょっとしたテクニックも紹介

gatchan0807がこれだけ発表してきて思ったこと

月並みな表現にはなってしまうのですが、何よりアウトプットを起点にした学習は定着が早いし、モチベーションの維持がとてもしやすいので良いなと思いました…!

また、生成AIに対して個人的な興味は強かったものの、プロダクトとして関わったり仕事として関わる見込みはほぼありませんでした。

ですが、積極的に発信していたことで生成AI関連のイベント(後述)へのスポンサリング + スポンサーLT担当をさせてもらう話が進んだり、実際に生成AIをプロダクトに組み込む方法を考え始めたりと(まだまだ構想・妄想段階)、もともとやりたいと思っていた仕事をやらせてもらえていたのですが、そこに追加して新たに生成AI関連のお仕事が増え、仕事をさらに楽しむ要因にもなりました 👏

チームに対しての知見共有も「わかりやすい!」や「学びがあった!」といったフィードバックや感謝を受け取れてとてもテンションが上がりますし、非常に勝手ながらBANKチームでこの会を一番うまく活用している人間なんじゃないかなと思っていたりします 😎

おわりに

今回はBANKチームの「月次会」という月に1回社内で行っているLT発表会の取り組みを紹介させていただきました。

もし、このような取り組みを行っているBASE / BASE BANKチームにご興味を持っていただけたのであれば、ぜひお気軽にカジュアル面談や X でのお声がけなどをしていただけますととても嬉しいです!

まだまだBASE BANKチームとしては作りたいもの、提供したい価値がたくさんあって、それらを一緒に実現していける仲間を募集しています。ぜひBANKチームにお力をお貸しください 🙇‍♂️🙇‍♂️🙇‍♂️

binc.jp

また、合わせて gatchan0807 が半年間、毎月発表した内容も紹介させていただきました。

BANKチームとして、中小規模のエンジニアイベントへの会場提供・飲食スポンサーをやっていく動きもあるので、エンジニアイベントの主催、スタッフの皆さまの中で、もしこういった話にご興味ある方がいらっしゃればお気軽に X などでお声がけいただけますと幸いです!

もしくは、こちらの記事を X などでシェアしていただくのもとってもとっても嬉しいです!

devblog.thebase.in

最後に、記事内でも少し触れましたが 2024年11月23日(土)に実施される以下のイベントにBASE BANKチームがスポンサーをさせていただき、LTもさせていただきますのでぜひオフラインでご参加 or オンラインでご覧いただけると幸いです!

devx.jp