はじめに
こんにちは、BASE BANK Division で資金調達サービス「YELL BANK」の開発を担当している Doarakko です。
今回は前職でチームリーダーを務めた後にメンバーとして BASE に入社し、再度チームリーダーを務めて感じている役割の変化について話したいと思います。
前職での役割
前職では PdM 1名、デザイナー1名、エンジニア5~6名のチームでエンジニアリーダーを務めていました。
リーダーになった際のチーム状況としては、イテレーション開発はしておらず PdM とエンジニアの間に私が入り、メンバーのタスク状況を見て脳内パズルでタスクにメンバーをアサインする形で開発を進めていました。
エンジニアの人数が5~6名でこのやり方をしていると、どうしてもリーダーの負荷(リーダーがボトルネックになる)やチームの属人性も高くなっていました。
そこで私が開発よりもプロダクト開発プロセスの改善に比重を置いた方が、中長期的に見てチームのアウトプットを最大化できると判断してリーダーとしての役割を変化させました。
SCRUM BOOT CAMP THE BOOK に大変お世話になりながら、スクラムのアプローチを段階的にチームに導入したことを覚えています。
最終的にはプロダクト開発プロセスの改善と PdM のサポートが主な役割で、エンジニアリーダーと言いつつほぼスクラムマスターになっていました。
スクラムについては、自費で認定スクラムマスターの研修を受けに行ってしまうくらい好きになりました。
現在の役割
現在は PdM 1名、デザイナー2名、PMM 1名、アナリスト2名、エンジニアが2名のチームで Engineering Program Manager(エンジニアリーダー)を務めています。
BASE BANK における Engineering Program Manager(以降 EPM)の詳細については、以下の記事を読んでいただければと思います。
一言で言うと、プロダクトのデリバリーとクオリティに責任を持っています。
参考:プロダクトのデリバリー、クオリティに責任を持つEngineering Program Managerという役割
YELL BANK チームでは、スクラムのアプローチをチームの状態に合わせて取り入れながらイテレーション開発を行っています。
入社した当初は前職での経験を活かしてプロダクト開発プロセスの改善に比重を置いていた時期もありましたが、現在は開発業務がメインとなっています。
変わったこと、変わらないこと
BASE に入社してからコードを書く時間は圧倒的に多くなりました(コミット数だけで比較しても前職の3倍くらい)。
それはリーダーになった今も変わりません。
自然とそうなった部分ももちろんありますが、意識的に変えたことでもあります。
プロダクト開発の複雑性はチームのメンバー数に比例して高くなり、それに合わせてプロセスを改善して得られるものも多くなります。
実際にスクラムガイドにも「スクラムとは、複雑な問題に対応する適応型のソリューション」だと記されています。
YELL BANK チームではエンジニア数が少ないことと、プロダクトの意思決定を基本的にはチーム内で完結できるということもあり、プロダクト開発の複雑性はまだそこまで高くありません。
実際に「前のチームでやっていたけどこれはやる必要ないか」「この辺はライトにやろう」などと考えることがよくあります。
例えば
- 細かい計測はせずに、スプリント内に差し込みタスクがどれくらいあったかだけわかるようにする
- ストーリーポイントは使わずに T シャツサイズで見積もりをする
- 一部属人化を許容する
ある程度プロセスを整えた後に、ここからは私個人で出せるアプトプットを大きくした方がチームのアウトプットも大きくなると判断して、開発業務への比重を大きくしました。
チームやプロダクトのフェーズが変わればリーダーに求められるものも変わるというのは、聞いてみれば当たり前の話ですが、実際に体験してその変化を身に沁みて実感しています。
ただベースにある、リーダーとしてチームのアウトプットを最大化させて事業価値の創出に貢献すると言う考え方は変わりません。
これから別のチームでリーダーを務めることになっても、この考え方は変わらないのかなと思っています。
有難いことにこういったブログを書いているうちに、新しいメンバーが2人入社することが決まりました。
メンバー数が増えることでまた自分に求められる役割も変わったり、よりチームの問題を「チームで」解決していくことが必要になっていきます。
この変化を楽しみながらこれからもプロダクト開発をしていこうと思います。