エンジニアリングマネージャーが育休を取得したときの話

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この記事はBASE Advent Calendar 2019の1日目の記事です。

devblog.thebase.in

こんにちは。はじめまして。

Product Dev Divisionでエンジニアリングマネージャーをしている山崎と申します。

BASEに入社して1年半ほどになります。入社後はWebアプリケーションエンジニアとしてEコマースプラットフォーム「BASE(ベイス)」のバックエンド開発をする傍ら、PJの開発ディレクションやチーム作り・組織作りに取り組んできました。

私ごとですが、今年の6月に第一子が生まれました。そして子の誕生に合わせて2ヶ月半の育休を取得しました。短い期間でしたが、父親としても、エンジニア/マネージャーとしても、学びが多い期間でした。このときの体験が誰かの役に立てばと思い、育休取得について書くことにしました。

私の育休取得記

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BASEにおける男性の育休取得について

BASEにおいて、男性社員で初めて育休を取得したのは現在の私の上司である菊地でした。

菊地が育休を取得したときの体験はこちらにまとまっています。

「日本のパパに、育休のススメ~私の育休体験記~」

当時菊地はいちエンジニアであったため、今回、私は男性かつ管理職としては初めて育休を取得しました。

なぜ育休を取ろうと思ったか

厚生労働省の調査によると、男性の正社員が育休を取得しなかった理由のTOP3は以下です。

  • 職場が育児休業制度を取得しづらい雰囲気だったから
  • 会社で育児休業制度が整備されていなかったから
  • 残業が多い等、業務が繁忙であったため

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平成29年版 少子化社会対策白書 第2章 第4節より)

見ていただくとわかる通り、職場環境に関する理由が多く挙げられています。

私自身も育休取得を決意する前は

  • 育休取得を言い出したらどういう反応が返ってくるだろう
  • 忙しいのに数ヶ月単位で育休を取得するのは気が引ける
  • 自分がいない間に問題が起きたらどうしよう
  • 数ヶ月も休んだら現場感を失ってしまう
  • チームにJOINしたばかりのメンバーにとって上司がすぐにいなくなるような環境ってどうなんだろう

といったことを悩んでいました。

取得を決意したきっかけは上述した菊地の記事でした。

育休期間中の1.5ヶ月は娘の成長を間近で見ることができ、私の人生において生涯忘れないであろうかけがえのない日々となりました。

生まれたばかりの子の成長を間近で見ることができるのはこのタイミングしかありません。また、育児について妻任せにするのではなく、自分もフルタイムで参加したいと思いました。

上司に相談

育休取得を決意し上司に相談したのが2019年初頭でした。当時の上司であった藤川(当時CTO/現EVP of Development)に相談したところ「おめでとう!引き継ぎを進めていこう!」と気持ちよく言ってもらえました。不安が吹き飛び、背中を押されたような気持ちになったことを覚えています。

育休前の引き継ぎ

当時の私の仕事は以下のようなものでした。

  • 「BASE」のバックエンド開発と開発ディレクション
  • マネージャー業務 (採用活動/1on1/評価/メンバーの成長支援/ミーティング運用/etc)

準備期間を半年ほど取ることができましたので、結果的に、どのタスクもきちんと引き継いでいただくことができました。引き継ぎ期間を長めに取ることができたので、引き継ぎ内容の資料作成と共有に時間をかけることができたのが大きかったと思います。また、引き継ぎに関わった方々が育休取得に理解を示してくれて、かつ協力的だったのが非常にありがたかったです。

マネージャー業務については少し悩みました。

たとえば、採用活動はチームを作る上で非常に重要な業務です。私は採用フローに関わっていたため、この部分を誰かに引き継ぐことなどできるのだろうか、引き継いだとして不在の間の採用活動はうまく進むのだろうか、と頭を抱えました。しかし、採用基準については普段からマネージャー同士で認識を合わせるようにしていたので、問題なく引き継ぎできました。

結果、まわりのメンバーの協力を得ながら、すべての業務を育休前までに引き継ぎすることができました。

※ 少し脱線しますが、エンジニアリングマネージャーについては弊社Tech Blogのこちらの記事も合わせて読んでいただければと思います!

育休中

感じたことをいくつか書きます。

まず育児の忙しさについてです。よく「育児しているより仕事の方が楽」「育児以外の時間はとれない」などと言われることがあります。

育休前は、息抜きの時間が少しくらいあるかな、という軽い気持ちがありました。しかし、育休に入るとそのような時間はまったくありませんでした。昼夜問わず3時間毎の授乳・ミルク、オムツ替え、お風呂、寝かしつけ。これ以外にも家事全般など。自分のペースで生活リズムを作れないのが一番大変でした。出産直後の妻がこれらすべてを1人でこなすとなると、精神的にも体力的にも相当な困難であったと思います。

また、子を検診につれていったときのエピソードです。

お医者さん・助産師さん・保健師さんに、私が育休を2ヶ月半取得していることをお話しすると「先進的な会社ですね」「珍しいですね」「ITの会社だから家でお仕事されているんですか」といった反応をされることがありました。

厚生労働省の調査によると、男性の育休取得率が6.16%です。そのうち1ヶ月以上の期間をとっている割合が18.9%です。このことを考慮すると当然の反応かもしれません。

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平成30年度雇用均等基本調査 より)

平日にショッピングモールのベビー用品店に行く機会が何度もあったのですが、赤ちゃんが父親と一緒にいる姿を見かけたのは、本当に数えるくらいしかありませんでした。

男性で長期間育休を取得する人が少ないことを実感しました。

復帰

明日復帰する旨を会社のメンバーにSlackで伝えたときの様子です。

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Slack以外でも、復帰初日にオフィスを歩いているときにたくさんの方々から「おかえりなさい!」と声をかけていただきました。

2ヶ月半とはいえ、会社とのコンタクトもまったくなく、業務も一切していなかったため、復帰初日は緊張して出社しました。会社のみなさんから声をかけてもらえることが本当にうれしかったです。

復帰直後は、仕事を引き継いでいた方との1on1を中心にキャッチアップを進めました。結果、1ヶ月程度でもとの業務に復帰することができました。

また、私がいない間に仕事の一部を肩代わりしてくれていたメンバーがこの短期間でものすごく成長していて、非常に頼もしかったです。仕事を思い切って割り振った結果、メンバーが責任をもって仕事を進めてくれ、またそのメンバーの成長も見ることができて、嬉しい限りでした(逆に私がいないことによって、このような成長をすることもあるのだな、と気づくことができました)。

育休取得に必要なものって

「配偶者の出産直後の休暇取得を促進するために必要なことはなにか」という問いに、多くの男性が「休暇を取りやすい職場であること」と回答したそうです。また、他にも職場に関する回答が続いています。

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平成29年版 少子化社会対策白書 第2章 第4節より)

たしかに、私が育休を取得できたのは、育休を取得しやすい環境が整っていたからかなと思います。とくに、当時の上司(取締役の藤川)が育休取得について理解を示してくれたり、社内に男性の育休取得者がいたりしたことが大きかったです。

余談ですが私が育休を取得したあと、管理職を含め複数名の男性社員が数ヶ月単位で育休を取得しています。私の育休取得の体験が、少しでも他の男性社員の育休取得の後押しになっていたのであれば嬉しいです。

最後に

2ヶ月半の間、父としてかけがえのない時間を過ごすことができました。生まれたばかりの子の成長を間近で見れたことは、人生の宝物です。

この体験をもとに、今後はマネージャーとして、メンバーのみなさんが育休を取得しやすい環境作りに取り組んでいきたいと思います。

以上、私の育休取得についてお話ししてみました。これから育休取得を考えている方の参考に少しでもなれば幸いです。