この記事は、「BASEアドベントカレンダー2019」7日目の記事です。
BASE株式会社で採用をやっているaipon(@AiYoneda)です。
今回は、Slack Workflow Builderを使ったワークフロー自動化についてご紹介します。 プログラミング知識がなくとも、簡単に作成することができるので、まだ試したことのないという方はぜひお試しあれ!
BASEでのSlack Workflow Builderの活用方法
人事関連のワークフローについて、労務回りはSmartHR、採用はHERPを使っていますが、利用サービスで吸収できない細かなワークフローについては主にSlack Workflow BuilderもしくはGoogleフォームを利用しています。
Slack Workflow BuilderとGoogleフォームは、下記のような使い分けをしています。
- 回答を一覧で見る必要がない・見返す頻度が少ない(Slackで回答が流れても困らない)、回答内容をもとにシート上で計算等を行う必要がない→Slack Workflow Builder
- 回答を一覧で見たり、見返す頻度が多い(Slackで回答が流れると困る)、回答内容をもとにシート上で計算を行う必要がある→Googleフォーム
回答をスプレッドシートで一覧で見たいもの、計算式を組んだりVLOOKUPなどあれこれしたいものに関してはGoogleフォームで回答してもらい、回答があれば特定のチャンネルで通知を飛ばしています。(Slackへの通知の飛ばし方はこちらの記事をご参考にされてください。)
人事関連では、主に下記でSlack Workflow Builderを利用しています。
- 採用会食費用の補助申請
- 社内懇親会費用の補助申請
- オフィスアンケート(社内向けサービスについての意見収集)
- 相談窓口(健康相談、働き方相談など)
人事制度やリファラル採用など、全社に関わる施策を実施する際は運用方法が全社に浸透するかがポイントになりますが、Slack Workflow Builderはフォームへの回答、回答の閲覧はSlack上でシームレスに行うことができ、全社の利用の障壁が低くなるというメリットがあります。
Workflowの作り方
ここからは具体的な利用方法についてのご紹介です。
今回は、採用会食費用補助の申請ワークフローを作る例とします。 採用会食補助のワークフローは下記です。
- 利用者(申請者)が補助申請
- 採用チームが内容を確認
- 問題なければ採用チームが稟議申請
- 稟議決裁がおりれば、採用チームが稟議を利用者(申請者)に共有
- 利用者(申請者)が会食実施
- 利用者(申請者)が経費精算
1から2のワークフローをこれまでGoogleフォームで行っていたのですが、URLが見つからなくなったり、Slackから遷移するのが少し面倒ではないかと懸念していたので、Slack Workflow Builderがリリースされたのを機に移行してみました。
1から2のワークフローをSlack Workflow Builderで実現する際のワークフローを細かく分解すると下記になります。
- 利用者(申請者)が補助申請
- 利用者(申請者)のDMに回答内容が送信
- 上記と同タイミングで、採用チームのチャンネルに回答内容を含むカスタマイズされたメッセージが届く
- 採用チームの担当者が内容を確認
それでは実際に作っていきます。
ワークフロービルダーを起動
メニューの一番上のワークスペース名をクリックすると、「ワークフロービルダー」があります。
これをクリック。
これまで作成したワークフローが表示されます。
ワークフローを新規作成
先ほどの画像の、右上の「作成ボタン」をクリック。
ワークフローに名前を付けます。 今回の例では、「採用会食費用補助申請フォーム」と入力します。
ワークフローの開始を設定できます。
今回は社内の誰かが申請しようと思ったときにワークフローを開始したいので、「アクションメニュー」を選択。
ワークフローを開始するチャンネルを選択します。プライベートチャンネルにも設定できます。 今回は #general とします。
「短い名前を追加」は、ワークフローを開始する際にチャンネルで表示される名称です。 利用する人が分かりやすい名称に設定するのがよいでしょう。
アクションメニューを設定するとこのように表示されます。
ワークフローの概要を設定したら具体的なステップを設定していきます。
最下部の「ステップを追加」からステップの追加を行うことができます。
ステップには「メッセージの送信」と「フォームを作成する」の2種類を設定することができます。
今回の場合、採用会食を実施する日時や参加するメンバー等の内容を申請者に入力してほしいので、フォームの作成を行います。
質問と回答の形式を設定してみました。
回答のタイプは入力形式のものやリスト形式、Slackのユーザー名やチャンネル名を選択する形式もあります。 上記はすべて「短い回答」でフォームを作成しています。
また回答者に回答内容を送っておきたいので、「提出された回答をチャンネルまたはDMで他のメンバーに送信する」にチェックを入れ、送信先を該当のワークフローをクリックしたユーザーに設定します。
ここまでで下記が完了しました。
- 利用者(申請者)が補助申請
- 利用者(申請者)のDMに回答内容が送信
あとは下記のステップです!
- 上記と同タイミングで、採用チームのチャンネルに回答内容を含むカスタマイズされたメッセージが届く
- 採用チームの担当者が内容を確認
特定のDMやチャンネルにメッセージを送信するステップを作成します。
冒頭と同じように、ワークフローの概要から「ステップを追加」をクリックします。 今度は「メッセージを送信」をクリックします。
回答の送信先チャンネルの指定と、メッセージを作ります。 メッセージには変数を入れられるので、それぞれの項目の回答内容や、フォームを提出したメンバーをメッセージに加えることができます。
Previewを見ながらメッセージを作成できるのもいいですね! メッセージができたら保存します。
ワークフローの作成はここまでです。 完成したら、ワークフローの概要から「公開する」をクリックしましょう!
稲妻アイコンをクリックしてフォームが意図した通りにできていれば完成です!
採用チームのチャンネルにはこのように通知が飛んできます。
おわりに
今回は誰でもできるワークフロー自動化の例をご紹介しました。
バックオフィスのメンバーが新しい制度や取り組みをする際に業務フローに手間がかかることが懸念の一つとしてあがることがあるかと思います。 こういった便利なツールを使うことで、制度起案者・運用者の心理的障壁がなくなるといいなーと思っています。
明日は、デザイナーの石井さんとテックリードの右京さんです!お楽しみに!