はじめに
この記事はBASE Advent Calendar 2022の25日目の記事です。
CTOの川口 (id:dmnlk) です。
毎年技術ブログチームに勝手に組み込まれています。
タイトルと画像が一致してないのはデザインテンプレに合わせづらかっただけなので気にしないでください。
BASEでのエンジニアリングマネージャーについて
エンジニアリングマネージャー(以下EM)は各社によって定義が分かれていることと思います。
どこに責任を持ってもらうか、という点が異なっており下記エントリーがまとまっていてわかりやすいです。
BASEにおいてはEMは主にピープルマネジメントとデリバリマネジメントに責任を持ってもらっています。 ピープルマネジメントには採用も含んでいたりするのではないでしょうか。自分のチームの補強はEM自らが主体で採用していくということですね。
テクノロジーマネジメントはテックリードとCTOの僕がマネジメントしている構造となっています。プロダクトマネジメントに関しては、VPoP率いるチームが持っています。
EMがエンジニアのキャリアとしてどう捉えられているか
最近ではようやくEMがエンジニアキャリアと1つとして道筋になってきていますが、どうしても技術を伸ばすことを諦めてしまうといった捉え方をされることを聞くことが多いです。 実際のところ、BASEのEMが最先端の技術を検証したりバリバリとプロジェクトのコードを書くということは行っていません。
そういう点を見聞きしてしまうとEMはエンジニアのキャリアから外れてしまうという印象が出てしまうということなのだと思います。
ですが自分はそうは思っていません。
自分は人や組織はシステムアーキテクチャの1つというか同じであると考えています。 人というコンポーネントをどのように配置し、どのように相互作用してアウトプットを増やして開発をスケールさせていくかを考える必要があります。 人間はとてもグローバル変数が大きいのでいつでも同じアウトプットが出るものではそこも考慮する必要があります。
これら複雑な要素をうまくコントロール、ハックし、BASEという1つの大きなシステムアーキテクチャを運用していくことは疑いようもなくエンジニアリングといえるでしょう。
組織をシステムアーキテクチャと捉えたときのEMの役割
上記の事を踏まえたとき、EMの役割は何になるかと言えば所謂テックリードやシステムアーキテクトになるのではないでしょうか。 チームをリードしアウトプットを改善していくことが求められます。 時にはメンバーにハードなコミュニケーションをしてでもアウトプットのブロッカーをなくしていく必要もあります。 従来のやり方だけでは問題がある場合には、今までチームで取り入れていない技術要素(例えばスクラムの導入など)に取り組むこともあるでしょう。
チームという単位のマイクロサービスのようなもの(あくまで比喩です)をEMが運営し相互作用しそれら全体の設計や流れをコントロールすることがCTOたる自分の重要な責務の1つであります。
おわりに
これからのキャリアに悩んでいるエンジニアの方にはEMにあまりネガティブな印象を持ちすぎず、新しいエンジニアリングに取り組むという気概を持ってエンジニアリングマネジメントにチャレンジして欲しいと思っています。 そして改めてここでいうことではないですが、BASEのEMの皆様は自分達がシステムアーキテクト、テックリードとしてチームというシステムをよりよく運用していけるように頑張ってください、よろしくおねがいします。
今年もBASEアドベントカレンダーをご覧いただきありがとうございました。
2023年もこのブログを積極的に更新していく予定ですのでご覧いただければ幸いです。